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監修者

記事の監修:マルカツ製麺所 三木政人

マルカツ製麺所は、創業以来地域に根ざし、厳選した国産小麦と清らかな水を使った麺づくりにこだわってきました。確かな製法と経験をもとに、うどんやそばを中心とした美味しさと品質を追求し、食卓に笑顔を届けています。

【職人直伝】そうめんが固まる悩みにサヨナラ。茹でた後の「油」のひと手間で劇的に変わるプロの技

小豆島そうめん ごま油
【職人直伝】そうめんが固まる悩みにサヨナラ。茹でた後の「油」のひと手間で劇的に変わるプロの技

なぜ、家庭のそうめんはくっついてしまうのか?

「茹でたては美味しいのに、食卓に出す頃には麺同士がくっついて団子になってしまう」 「お弁当に入れたら、箸で持ち上がらないほど固まっていた」

そんな経験はありませんか?せっかくのそうめん、最後までツルツルと啜りたいですよね。

結論から申し上げます。そうめんが固まるのを防ぐプロの技、それは「もみ洗い」によるぬめり取りと、仕上げの「油のコーティング」です。

私たちマルカツ製麺所の職人は、製造工程でも「油」を巧みに使いこなします。油はそうめんの敵ではなく、喉越しを守る最強の味方なのです。この記事では、今日からすぐに実践できる「固まらない茹で方のコツ」と、職人だけが知っている「油と麺の深い関係」についてお話しします。

忙しい方のための「固まり防止」早見ヒント

時間がない時は、ここだけチェックしてください。これだけで劇的に変わります。

  • 基本の「もみ洗い」: 氷水で冷やす前に、流水でゴシゴシと(洗濯するように)ぬめりを洗い落とす。これが9割です。
  • 水切りは徹底的に: ザルにあげたら、麺を持ち上げて余分な水分をしっかり切る。
  • 仕上げの「油」: ボウルに移し、ごま油(またはオリーブオイル)を麺全体に少量まぶす。(1束あたり小さじ半分程度)
  • 盛り付け: ひと口サイズに丸めて盛る(「小分け盛り」)と、箸通りが良くなります。

職人が教える、冷めても美味しい「油」のマジック

そもそも、なぜ固まるのか?(ぬめりと乾燥の戦い)

そうめんの表面にはデンプン質が含まれており、茹でるとそれが溶け出して「ぬめり」になります。このぬめりが残ったまま放置すると、接着剤のように麺同士をくっつけてしまうのです。

まず大切なのは、茹で上がった直後の「もみ洗い」です。 私たち職人がまかないで食べる時も、ここだけは手を抜きません。流水の中で、麺同士をこすり合わせるように洗います。「ジャッ、ジャッ」と水と麺がぶつかる音がするくらい、しっかりと。表面のぬめりが取れ、指先で触れた時に「キュッ」と締まる感触があれば合格です。

茹でた後に「油」をまとう技術

しっかりと洗っても、時間が経てば麺は乾燥し、再びくっつこうとします。そこで活躍するのが「油のコーティング」です。

パスタを茹でた後にオリーブオイルを絡めるのと同じ理屈ですが、そうめんの場合は「香り」も楽しみの一つになります。

  • ごま油: 香ばしさが食欲をそそり、コクが出ます。ぶっかけや中華風アレンジに最適です。
  • オリーブオイル: ここ小豆島の名産でもあります。フルーティーでさっぱりとした仕上がりになり、サラダそうめんによく合います。

方法は簡単です。しっかり水気を切った麺をボウルに入れ、油をたらして手で優しく馴染ませるだけ。これだけで、麺一本一本が薄い油膜で守られ、数時間経ってもパラリとほぐれる状態をキープできます。お弁当に入れる際は必須のテクニックですね。

【マルカツ製麺所だより】生地の中に生きる「油」の記憶

ここで少し、私たちマルカツ製麺所の工場の話をさせてください。

実は、手延べそうめんというのは、茹でる前の「作る工程」ですでに油を使っています。この工程を「油返し(あぶらかえし)」と呼びます。

早朝5時、まだ外が真っ暗な工場内。小麦粉と塩水を練り上げた生地を、私たちはひたすら引き伸ばしていきます。この時、生地が乾燥して切れないように、表面に「ごま油」を塗るのです。

機械で作るそうめん(機械麺)には、通常この工程がありません。油を使わないので、どうしても表面がザラつきやすく、茹でた後にくっつきやすい傾向があります。

一方、私たちが作る「手延べそうめん」は、ごま油を塗りながら、ねじって、鍛えて、また休ませて…を繰り返します。こうすることで、麺の芯まで油が浸透し、あの独特の「ツルツルとした舌触り強いコシ」が生まれるのです。

工場の中は、熟成中の麺の香りと、香ばしいごま油の香りが混ざり合い、なんとも言えない食欲をそそる空気に包まれています。 お客様が食べる時に「油」を足して美味しくなるのは、いわば麺が生まれた時の記憶(油との相性)を呼び覚ましているからなのかもしれません。

よくある質問(FAQ)

読者の皆様からよくいただく疑問にお答えします。

Q:油をかけると、つゆの味がぼやけませんか? A: かけすぎなければ大丈夫です。1人前につき小さじ1/2〜1杯程度を目安にしてください。むしろ、ごま油のコクがつゆに移って、いつもより美味しく感じるというお声も多いですよ。

Q:お弁当に持っていく時、麺つゆはどうすればいいですか? A: 麺に直接かけず、別容器(スープジャーや小さなボトル)で持っていくのが正解です。麺に油を絡めておけば、食べる直前につゆをかけるだけで、驚くほどスムーズにほぐれます。

Q:スーパーの安いそうめんでも、この方法で美味しくなりますか? A: はい、茹で方と油の工夫でかなり改善されます。 ただ…手前味噌で恐縮ですが、もし「油を使わなくても、驚くほどツルツルしている」体験をされたいのであれば、ぜひ一度「手延べ」と書かれたそうめんを試してみてください。

私たちマルカツ製麺所の麺は、先ほどお話しした通り、製造工程で良質なごま油を使い、職人の手で極限まで薄く延ばして作られています。そのため、茹で上がりの表面の滑らかさが段違いです。「麺そのものの力」で、固まる隙を与えない。そんな体験を、ぜひ一度味わっていただければ幸いです。

最後に小豆島のマルカツ製麺所から

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

小豆島の冬は、瀬戸内海とはいえ、冷たい風が吹き抜けます。 私たちはその寒風の中で、生地の機嫌を伺いながら、毎日麺と向き合っています。 「今日は少し乾燥しているな」「湿度が低いから、乾燥時間を変えよう」 そうやって手間暇かけて送り出したそうめんは、茹でて洗った瞬間の、指に伝わる弾力が違います。

もし、ご家庭での工夫だけでなく、「素材そのもの」の美味しさに触れたくなった時は、私たちのことを思い出してください。

派手な包装ではありませんが、工場から出したばかりの、一番美味しい状態の麺をご用意してお待ちしています。

マルカツ製麺所の「現在のラインナップ」を見てみる →https://marukatsu-seimen.com/

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